滋賀の理科教材研究委員会とは?

■自然観察シリーズの発刊の必要性と経過
 本会のスタートは昭和50年代にさかのぼる・自然の調査研究を子供たちと一緒にすすめて環境教育を長年推進してきた「滋賀の環境教育研究グループ」のメンバーである中村実・川崎睦男・村上宣雄の3人は、全国版の図鑑ではなく、滋賀県限定の図鑑があれば、どんなに子供たちがわかりやすいだろうかと考え、水関係の図鑑をシリーズで発刊する企画を考えました。執筆、編集の作業は担当は滋賀県内の中学校理科部会の教師ということでスタートしました。

 シリーズNO1の「滋賀の魚」については、昭和62年に全国中学校教育研究大会-滋賀大会を湖北の地長浜で開催するのを機会に発刊を計画したものです。当時この大会の事務局長をしていた村上は、この大会に発刊をまにあわせるために、来見先生と必死で原稿作成と編集作業を行ったものです。滋賀大学の鈴木先生に監修をしていたたき、新学社の所氏の献身的な協力を得て、「滋賀の魚・図解ハンドブック」は完成しました。
 このスタイルがその後のすべてのシリーズの基礎型となっています。あくまでも子供の視点でハンドブックを作るというスタンスは今も変わっていません。

 その後、小学校や高等学校の先生も加わり多くの先生方の協力を得て、このシリーズの図鑑の発刊は続けられてきました。7冊目となる今回の「やさしい日本の淡水プランクトン・図解ハンドブック」は60名近い大型プロジエクトによって完成したハンドブックで、他に例を見ない編集方法がとられています。

 ▲参考-1「滋賀の魚」(昭和62年)・2「滋賀の水草」(平成元年)・3「滋賀の水生昆虫」(平成3年)・4「滋賀の水鳥」(平成6年)・5「滋賀の水生動物」(平成8年)・6「滋賀の両生類・は虫類・ほ乳類」(平成13年)・7「やさしい日本の淡水プランクトン。図解ハンドブック」(平成17年)

■理科部会から「滋賀の理科教材研究委員会」へ
 5冊目の発刊までは「滋賀県小・中学校教育研究会理科部会」の中に図解ハンドブックを発刊する特別チームがありましたが、6冊目からは、理科部会から独立させて発刊事業を推進していくことになりました。発刊に携わるメンバーは、従来どおり県内の理科の先生方や専門家の仲間によって結成されている点ははなんら変わりません。
 専門家が執筆編集するのではなく、児童生徒に直接接している学校の先生が執筆編集をしているのがこの委員会の大きな特徴です。

■今後の委員会の事業推進について
 当初から私達は10冊の図鑑の発刊を計画していました。2年〜3年に1冊のペースで発刊を続けてきましたが、残された分野は「滋賀のキノコ」「滋賀の昆虫」「滋賀の植物」などです。すでに「滋賀のキノコ」については原稿執筆の段階まできています。
一方、既刊のシリーズの再販が必要となってきました。特に17年前に発刊した「滋賀の魚」は、内容に訂正や追加も必要であるために、カラー化を含めて全面改訂の作業に着手したいと計画しています。
 さらに、残された3つの図鑑の発刊を推進し、子供たちが自然を学ぶのに役立つ図鑑を発刊していきたいと考えています。今まで多くの方のご支援と、ご協力によってこの活動は推進できました。今後とも皆様のご支援、ご協力よろしくお願い致します。
平成17年1月

滋賀の理科教材研究委員会
会   長  村上 宣雄



滋賀の理科教材研究委員会へのお問合せメール→shigarika@ds-j.com