琵琶湖湖東・湖北路の四季
冬のフォト歳時記

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正月下旬 冠雪の伊吹山と琵琶湖上を舞うユリカモメと氷魚の群れ

▲ 伊吹の頂きから琵琶湖畔までの姉川扇状地は、雪に包まれています。湖畔の水面は、小さな魚が群れて飛び跳ね、うねりができいます。氷魚(ひうお)です。孵化し少し成長したばかりの稚アユのことで、わずか3〜4cmの体が透けていることからこの名がついています。店頭には並びませんが、釜湯でしたり、踊り食いなど漁師仲間の季節の味と知られています。湖面すれすれに飛び交うユリカモメたちは、この氷魚の群れを襲っているのです。撮影:筒井杏正(長浜市南浜の湖岸)
正月明け  雪景 湖北早崎の入江のコハクチョウと伊吹山
▲ 正月明けの湖北は、雪に包まれています。湖北早崎の入江には冬の渡り鳥、コハクチョウやミコアイサなど美しい形や羽色の水鳥が3月頃まで越冬します。また、天然記念物のオオワシやオオヒシクイなども飛来し、野鳥観察のベストスポットとなっています。撮影:筒井杏正 湖北野鳥センター/琵琶湖水鳥・湿地センター

大寒の伊吹山頂 立ち枯れ草が造るオブジェ”氷のエビフライ”
 厳寒の伊吹山は、日本海側の北西気流が吹つけ豪雪をもたらします。1972年に1182cmの積雪となり世界記録とされています。石灰岩の山頂は、草本類で占められ、強い北風に吹き飛ばされた草原には、無数に立ち枯れした茎が霧氷となり並び立っています。その一つ一つの茎の全ては、風上方向に白い薄氷の羽のように伸び、幻想的なオブジェを造りだします。その形から「氷のエビフライ」と呼ばれますが、「氷で造られた天使の羽」の方がより似つかわしく感じます。(撮影:筒井杏正 2018.2伊吹山頂)

雪の伊吹山頂から北東をの山並みを望む
 良く晴れた3月初旬、積もった雪は解け始め、山肌はところどころは地肌を見せています。地肌と言っても雪の綿に覆われていたさまざまな草本類の枯れ草です。春に向かうに従い、この枯れ草の下から浅い緑色の芽が一斉に吹き出してきます。自然の生命の逞しさを感じる季節はもう間近です。山頂から北アルプスを望むと白山、乗鞍岳、穂高岳、鎗岳、東南には御岳山を一望でき山並パノラマを展開します。
撮影:筒井杏正