>伊吹山を知る山と人間学の本(伊吹山ネイチャーネットワーク) 伊吹山の山寺:藤岡英礼(伊吹山ネイチャーネットワーク)


4. 伊吹山の山寺:藤岡英礼
一. 聖なる伊吹山
 滋賀県で一番高い伊吹山は、荒ぶる神が宿る山でした。畏れた古代の人々はみだりに山に立ち入らず、遠くから拝んでいました。
 この神の山に分け入ったのが仏教の修行者です。彼らは、奈良時代から平安時代に東アジアから日本に本格的に導入された、神様と仏様(仏教)を合体させる「神仏習合」の考え方を基に、修行場を求めて次々と山に入りました。
伊吹山でも、伊吹の神を鎮めるため、山麓に伊夫岐神社が作られ、平安時代に仏教の修行者が山に入ります。そして、七百年以上も栄えた、日本でも有数の仏教の聖地を作り上げました。
 現在、私たちが伊吹山に登っても、山頂にわずかな祠が残るのを見るだけです。聖地を形づくっていた寺院や修行場の多くは、江戸時代から明治時代に滅んだり、移転してしまったのです。しかし、注意深く観察すると、頂上から山麓の至る所に、寺院(山寺)の跡を見ることができます。



目次に戻る
本書の購入は→
伊吹山ネイチャーネットワーク【TOP】