伊吹山ネイチャーネットワーク「伊吹やまんどの会」
情報提供:筒井杏正(現地調査・写真撮影)
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 梅雨が始まる前の6月8日、伊吹山は琵琶湖からの爽やかな風が吹き、空は青く晴れ渡っている。
伊吹山ドライブウェイのゲートが開くのは午前8時。それを待ちかね、綾木と筒井(伊吹山自然観察会グループ会員)はゲートを出発した。
山頂駐車場は、約1/3程度の車でうめられ、この時期にしては、ままあの来山者と思う。
そして、いつもの西回りコースから山頂へ向かった。
 一ヶ月前の五月初旬、あれほど全山に咲き誇っていたニリンソウは、さまざまな草花の緑の陰に消え。花はすでに閉じていた。
それでは、この日に観察し、撮影できた花々をご覧ください。(写真提供:綾木・筒井)
イブキハタザオの群落<アブラナ科
 スタート地点の山頂駐車場の西端にイブキハタザオが咲き乱れている。この花は、すでに5月中旬から私たちの目を楽しませてくれている。
イブキハタザオ
カノコソウ<オミナエシ科>
 西回りコースから登りはじめると、まずカノコソウが茶色の花を咲かせている。一見地味な花だがよ〜く見ると写真のように美しい色彩だ。和名は、もう少し立つと部分部分淡いピンク色になり、その花の集まりが、鹿の子絞りの模様にみたてたことかららしい。
カノコソウ
グンナイフウロ(淡紫)<フウロソウ科>
 そして、グンナイフウロの蕾が見られ、まだ早いかなと思ってさらに登るとそれどころではない。初夏のお花畑の主役として、すべての斜面にあちこちと誇らし気に咲いていた。

この花色は、もっとも多い淡いピンク色→

グンナイフウロ・淡紫
グンナイフウロ(紫)<フウロソウ科>
 花色も白から薄紫、そして濃い紫色もある。もっとも多いのは薄紫。この花は、西回りから山頂、そして東周りから駐車場近くまで、全山に咲き誇っていた。

この花は、紫色が強く
やや日陰に咲くと思われるが定かではない→

グンナイフウロ・紫
ヒメウツギスイカズラ科>
 
今の時期なら、どこでも見られ、初夏を告げる代表的な花
ヒメウツギ
タニウツギ<スイカズラ科
 山間部の山道や谷間で、ひときわ赤く咲くのはヤマツツジ、タニウツギなど。
タニウツギ
ハクサンハタザオ<アブラナ科>
 伊吹山には、同じ種で茎や花柄に毛が多いイブキハタザオがある。この花は、この点、全く毛がない。
ハクサンハタザオ
イブキハタザオ<アブラナ科>
 上のハクサンハタザオとにているが、この花は、とても毛深い。しかも、これは伊吹山のしか見られない特産種。
イブキハタザオ
ヤマハタザオ<アブラナ科>
 これもハタザオ。エンジ色のところは蕾で全体に毛がある。イブキハタザオとも似ているが、葉の形が異なる。
ヤマハタザオ
イブキガラシ<アブラナ科>
 山渓の「山に咲く花」ではヤマガラシ。
しかし、滋賀県の植物学者、村長、村瀬氏によるとイブキガラシと同定している。ちなみに村長氏は、我がグループの会長だ。
イブキガラシ
イブキノエンドウ<マメ科>
 この花は、織田信長がポルトガル宣教師の望みを受け入れ伊吹山に薬草園を作ることを証す約450年前のヨーロッパ産の帰化植物(薬草ではない)。伊吹山と北海道の一地域しか生育しない。7月中旬頃には萎む。
 同じく、当時の薬草園の名残で伊吹山にしか生育しない、キバナノレンリソウは7月下旬から8月中旬に現れる。
ぜひ、日本中世の西洋植物のロマンをもとめ来山あれ。
イブキノエンドウ
イブキシモツケ
 この花と同科目のシモツケは赤色。草ではなく木の仲間。花盛りは8月初旬頃まで。似た草のシモツケソウは、8月下旬まで咲く。
イブキシモツケ
キクムグラ<アカネ科>
 よく見ないと見過ごしてしまうほどの小さい花。盛夏に咲くキヌタソウにも似るが、この時期にしか見られない。下のミミナグサと間違える。、
キクムグラ
コバノミミナグサ<アカネ科>
 (伊吹山特産種)
 ミミナグサの仲間は、他に帰化したオランダミミナグなど見られる。この花は伊吹山だけに自生し、他の仲間と違って葉も花も大きい。
コバノミミナグサ
ミミナグサ<アカネ科>
 日本全土、どこにでも咲いている。コバノミミナグサと比べると1/2ほど小さい。
ミミナグサ
ツメクサ<ナデシコ科>
 この花も小さく、一見ミミナグサと間違う。全土どこでも花開く。
ツメクサ
ノミノツヅリ<ナデシコ科>
 全土どこでも咲いている。上の3種とよくにて、見逃してしまう。
ノミノツヅリ
クサタチバナ<ガガイモ科>
 これから、全山に咲き誇る。みかんの花に似ているからこの名がついた。

クサタチバナ
ヒメレンゲ<ベンケイソウ科>
 あちこちの石灰岩の上に咲いている。
ヒメレンゲ
イブキタンポポ<キク科>
 これはタンポポ。しかし、伊吹山にしかないタンポポ(特産種)だ。
この下に、日本全土どこでも咲く西洋タンポポと比べてどこが違うかよ〜く観察してね。
イブキタンポポ
セイヨウタンポポ<キク科>
 上のイブキタンポポと比べてどこが違うかじっくり見てね。
セイヨウタンポポ
ツボスミレ<スミレ科>
 別名ニョイスミレとも言うが、伊吹山では5月初旬から咲いている。結構、寿命は長い。
 あれほど賑わっていたタチツボスミレは、もうわずかしか見られない。
ツボスミレ
タニギキョウ<キキョウ科>
 オオイタヤメイゲツやノリウツギなどの木陰にひっそり咲いていた。高さは10 cmほどであるが清らかな白い花をつけていた。
ホウチャクソウ<ユリ科>

 山頂駐車場から東回りコースで、しばらく登ったところによく見られた。

ホウチャクソウ
アマドコロ<ユリ科>
 ナルコユリに似るが、葉の形が違う。
それにまだまだ違う点がある。植物図鑑で調べてね。
アマドコロ
バイケイソウ<ユリ科>
 山頂駐車場から東回りコースを少し登ったところにあるが、登山道から10mほど先にある。まだツボミのため、よく目を凝らさないと通り過ぎてしまう。
バイケイソウ
<旬の味覚>
 山頂の山小屋の「えびす屋」で生ビールを頼んだら、山菜の塩漬けがついてきた。下にのアップを記載。
生ビールと山菜
<山里の漬物>
 山椒の葉、キャラブキ、芋の軸?、オオバギボウシの若芽
 味わうなら山頂のえびす屋で、生ビールを注文してください。
以上、6月8日に見られた植物を紹介しました。
次回のお花畑情報は、7月初旬予定です。